カリモード

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命懸けの離婚 アジアンドキュメンタリーズ 

https://asiandocs.co.jp/contents/1247?fcid=14

 

インドでは知らない男性から女性への性犯罪や暴力殺人が横行しているが、
トルコでは身内の女性への暴力や殺人が横行している。

国策として男女不平等が掲げられ、暴行しても減刑、公正な司法裁判は行われない。

 

元人気キャスターのグエスは子育てのことで夫と口論になり、出産後頭を殴られて重い障害を持った。両足片腕は動かず、言葉もあまりしゃべれない…。夫は罪を否認、一度も牢屋に入ってない。

 

アルズは夫の浮気に耐えきれず離婚を切り出して夫に手足を散弾銃で撃たれる。足を失い、両腕も大変障害が残った。

収容中の夫は女性に権利を与えすぎて女性がのさばるようになっていると主張し、容疑を否認している。

 

重い障害を持ちながら強く戦う女性二人の姿が泣けて、その姿に励まされた。

アルズは、「私は手本になるの」という。

アルズはとても優しい声をしている。

そして強い意志と、素敵な笑顔と、明晰さ。足はもうないけど、義足を履いて、「いま鏡を見ると昔の私がいる 本当の私 あしがある」と言う。 本当の私はもういないけど……

 

「あんた偉いね」

障害のある腕で歩行補助器を掴み、左右から支えられながら義足で歩く彼女に近所の女性が声をかける。

 

トルコには男女に平等が無い。

女性は伝統的な事でないことを望むと男性の暴力の対象となる。


また、クーデターがおきて弾圧は強くなり、権力が集中し、政治批判ができなくなり、武力による市民への弾圧が続いた。

傷つくのはいつも、一般市民だ。


エスはかつて裁判で証言する日、相手の弁護士に圧をかけられ、夫を見てフラッシュバックして失敗してしまったが、再度証言に挑んだ。

そもそも障害のため話すことが難しいのだが、諦めずに練習を重ね、証言で親権を得ることができた。

 

「私は泣かなかった、なぜなら
強くなると決めたから」

兄「彼を見ていなかったね
前を向いていれば目に入るはずがない

でも彼は君を見ていたよ、それが彼にとっていい仕打ちになった。」

「私は決して望みを捨てなかった
私には未来がある」

身体的障害があっても、彼女たちに精神的障害はない。

 

弁護士の女性は不公平な司法に異議を唱える。

「女性の下す決断を男性は押しつぶし
決定権を握ろうとしている」

「政治に関心があれば制度批判は避けられない
現状を受け入れてしまったら進歩できないわ」

 

「時間は必要です
でも社会システムから変えようと
意志を持って進めば人は強くなります」

 

現状は辛いけど、大変勇気をもらえる映画だった。