鹿の胃を活用して何かを作れないかと考えて、胃を取り出してみた。
上の画像は鹿の第一胃、ルーメンの筋肉と中のヒダを取り除き、空気を入れたものだ。
ものすごく薄い膜でできていた。よくこんな薄くて伸縮性のある丈夫な膜ができたもんだ……。神ってやつはすごいんだなあ。
それに、全く不思議な形をしている。なんで、こんなふん詰まりになったような場所が数カ所あるのだろう?
↑第二胃の膜
鹿は反芻動物なので、胃が4つある。
第一胃の中はベロが薄くなったようなヒダヒダ。
第二胃の中は蜂の巣型ヒダ。
第三胃は葉っぱが折り重なったようなポケットがたくさんあるヒダ。
第四胃は第三胃のヒダが肉になった感じで私たちと同じような、胃。
↑鹿の胃を外見と中身をぐるっと反転させたところ
てっきり今まで食べ物は食道から、第一胃〜第四胃の順で入ってくるのかと思ったけれど、構造的に見ると第二胃からはいり、そして第二胃から第一胃と第三胃に振り分けられる構造になっていた。
そう、まずハチノスから入った食物は第一胃と第二胃を交互に繰り返し(+反芻しながら)、いい塩梅になってから第三胃に送られるようだ。
第四胃の終わりには外からはよくわからないが、うらっ返してみると門があり、十二指腸になる境目がある。
それにしても鹿の胃は(この個体たちは若くて良いものを食べているからかそこまでの匂いはしないけども)なかなか手につく匂いだ。
そして、胃膜についている筋肉が剥がしづらい！これを剥がさなければいい感じになめせないと思うんだけど なんか簡単ないい方法はないものか……。
活用するにしても、大きさ的にルーメン第一、小物用に第二、第三辺りか？第四胃は普通の内臓なので厳しそうだ。
活用までの道のりは長い…………。
