カリモード

狩猟+漫画+鹿の利活用を考えています。

読書 土と内蔵

この本は、めちゃくちゃ難解だ。

次々と出てくる科学的医学的な…
初めて聞く専門用語や聞いたこともない土地や人間の名前。

1ページ1ページ読み進むのに、とても時間がかかる。
まるで論文を読んでいるようだ。
研究の内容が至るところに書かれているのだから…。

アミは1日で読み終えたがこれは読むのに1カ月以上かかった。

……辛抱強い人しか読めない。

でも、多くの人が理解するべきたいせつな内容であると思う。

この本を理解することで得られるものは、非常に価値がある。

自然との共存のための見えない、しかしとても大切な生き物への理解。

 

この本は
植物や野菜の生育(さらにはそれを食べる動物たちと生態系の繁栄)や健康に
いかに見えない存在が重要かを説く。

庭や畑で
大体の人は生えている植物の様子しか見ていない。
目に見えるものしか見ていない。

しかしそれらが育つには目に見えないものの働きが必要不可欠であり、それ無しに植物の改善はあり得ない。

植物は根の周りで見えない生き物--土壌生物、細菌と協力して正常に、旺盛に育っていく。

そして人間にも根に相当する機関がある。

大腸だ。

なんとなく、大腸は小腸の大きくなったもののように思われているかもしれないが全く別の役割がある。
大腸は人体最高の細菌大都市であり
私たちの免疫や幸福感まで左右する非常に強大な、細菌との共生機能を持った機関なのだ。
その体内の菌類を整え育む事により、人間の病気や免疫、更には思考感情までもが改善するのだ…。

 

自然とは、多様性とは、共存・共生・共栄とは…。
食や土壌や免疫、持続可能な土を未来に残すためには……?
生活習慣病や肥満、ガンや炎症の病を退け 善玉菌をはぐくむ
医食同源、ほんとうの食事とは?
わたしたちの体の中での共生、菌類。
それらを壊す破壊の科学、農薬、汚染や破壊をやめる道とは…。

 

 

以下自分用メモ

-------------------------------------------------------------

第1章

植物の世話をする事と同じくらい、目に見えない土壌生物を育てる技術が重要だ。

荒地には有機物。コーヒーかす、落ち葉、糞、チップ。

マルチの配合 炭素豊富(木材チップや落ち葉)30+窒素豊富(コーヒーかす、草)1の割合。土がうえている限り、養分を与える。

コンポストティー。堆肥中の有益な微生物を培養して土壌に加える。25リットルの水、3.8リットルの培養液、ミミズ堆肥1袋(微生物源)。8~12時間、水に酸素を供給し、培養液中の炭水化物が微生物の増殖を促す。海藻と糖蜜の混合物。弱ったもの大事なものにかける。

ガーデニングイベントでアンはみんなの質問攻めにあった。どうして木がそんなに早く丈夫に大きく育つのか?いい肥料を使っているのか。隣の自分の庭とどうしてそんなに違うのか。アンは土スープとマルチを強く勧めた。みんな植物について質問し、誰一人土壌について尋ねなかった。

土壌喪失という大きな流れに逆らった社会がいくつかあった。共通する要素は有機物を土地に戻す事。人類が肥沃な土壌を使い果たすことなく、作り出していくのに役立つ。

不毛の地に有機物をくわえたことで新しい住人を呼び寄せた。キノコ、土壌動物、甲虫、目に見えない小さな生物の世界。草木、クモに鳥、哺乳類がやってくるようになった。

ある時鷲が私たちの庭を訪れて、庭木に巣づくりしていたカラスのヒナを狩っていった。私たちが土をよみがえらせたことから始まったいのちの輪は、ミミズをうみそれをカラスが食べ、そのカラスのヒナをワシが狩った所で閉じた。庭は、地球の生命の車輪を回す再生と死の循環という小宇宙になった。

微生物がすべての土台。氷山と同じように、目に見える地上は、地面の下によって浮いていられるのだ。

私たちは地下の生命が地上の生命を形作ることを教えられた。

人間は肉眼で見えるものを重視しがちで、その為見えない半分の大切さを見過ごしてしまう。「自然の隠れた半分」それは私たちの足元に、そして私たちの中に住んでいる。

 

第6章

植物と菌類はコミュニケーションし互いに必要なものを交換し共存している。自然の商品--植物が作る炭水化物と菌類が手に入れた無機栄養素--が交換され、地下経済が形作られる。

(根が有機化合物を分泌も吸収もする。コンケンでの炭素とチッソの流れはきわめて複雑で双方向的である。根はイオン、酵素、粘液、多様な有機化合物を発散するし有機酸、糖質、アミノ酸を取り込みもする。ある種の植物の根は土壌から吸い上げた炭素化合物を有機酸に換えて再び土壌に放出し、有機酸はコンケンで植物のリン吸収を向上させる。さらに、共生細菌の中には浸出液を取り入れて代謝産物を作り出すものもいる。それが今度はコンケンから鉄とリンをキレート化して、これらの元素を植物が利用できるようにする)

要するに植物と土壌生物ーー特に細菌と菌根菌ーーの相互作用は、以前に想像されていた以上に複雑だという事だ。
植物は能動的に栄養を根圏へ広げ、植物が病原体から身を守るのを助けたり必要な栄養素を根に導いたりする、特定の微生物にエサを与える。それだけでなく、植物のマイクロバイオーム全体が、宿主のためにまるで生態学的な薬局であるかのように機能し、生命の通貨が循環し続けるのを助ける。この理解が深まるのはニュートン力学から量子物理学への志向の進化に似ている。前者は知覚できるもののごとに基づいて、現実を単純化したものであり、後者は、現実の根底にある複雑な流動性に関わる、もっと深い話なのだ。

 

沈黙のパートナー 土壌生態学が解明する地下の共生・共進化
土に化学肥料を咥えても、それが植物の中に入るという保証はない。栄養素を植物が利用できる形に変換する微生物の力が無ければ無駄になる。

地下の経済 植物の根を取り巻く根圏は、植物と土壌微生物の間で無数の取引が行われる場所だ。菌類と細菌は植物の滲出液をいただき、見返りとして植物の成長と健康に必要な栄養と代謝産物を与える。

土壌生物と植物の関係は植物と花粉媒介者の間にみられる見事な共進化と同じくらい複雑。有益な微生物は、植物の健康維持を助ける縁の下の力もちなのだ。

 

6
微生物が土壌肥沃度に生物学的な触媒として働いているとする解釈は、現代農業の哲学的基礎に異をとなえるものだ。
農芸工学が短期的に収穫量を高める上で効果的だったことは誰にも否定できない。しかし徐々にそれによって、長期的収穫を怪しくしてしまっている。養分移行の阻害に加え、農薬の過剰使用は植物の防衛機構を低下、無力化させ、弱った作物を病原体が攻撃する隙を作ることがある。迂闊にも有益な土壌生物を激変させてしまったことで、植物が微生物との適応的な共生によって築き上げてきた栄養と防衛のシステムを私たちは邪魔しているのだ。
土壌を生物学的システムと考えれば、少数の植物病原体に「対処」する農芸化学的手法が、現代農業の問題の根っこにある事を把握しやすい。広範囲に効く殺虫剤が良いものも悪いものも一緒に殺した後真っ先に復活するのは悪者や雑草だ。この根本的な欠陥によって、農薬を基礎とした農業は中毒を持たされているーー使えば使うほど必要になるのだ。販売業者は大変旨みのある商売だが、客にとっては逆だ。そして農業の場合、私たち全員に影響が及ぶのだ。
地下の共振的進化関係は重要だ。南アフリカでシロアリが果たす役目は多大だ。シロアリの塚はオアシスとなる大木の下かすぐそばに生えている。実はシロアリには微生物の協力者がいて、シロアリは枯れた植物質を蟻塚に運んで菌類の養分にし、菌類は植物の組織を分解してシロアリが消化できるようにする。更にシロアリは、その菌類を収穫して食べる。この農業を営むことで、シロアリは蟻塚を栄養分のオアシスにして、アフリカの象徴的な野生動物を支えるのに一躍買っている。
シロアリは植生の基礎を築き、草食動物を支え、肉食動物を支えるのだ。
土の上の植物を躍起になって世話するよりも、足元にーー土と、そこをすみかとする微生物と無脊椎動物たちにーー目を向けるべきだ。そうしたとき、ほとんど気づかれることなく知られていない土壌生物相が、自分のために働いてくれる、目に見えない大勢の協力者に思えてくる。なにしろ、地上の生き物を活性化させる秘訣は地下の生き物を活性化させることだということを私たちはこの目で見たのだから。しかし私たちにはまだ学ぶことがあった。動物ーー人間を含めてーーの健康を支えている多くの微生物についてだ。
※別のシロアリは体内に植物をエネルギーにすることができずに体内に菌類を飼っている。実験のためその菌類を殺したところ、シロアリは満腹に食べながら餓死した。
 
第7章
アンは癌になり、食生活を見直し始めた。精白小麦粉、コーヒー、ワインはNG。
これからの基本となる 健康促進、免疫系の維持、がん予防となるハイジの皿
5:3:2 野菜果物:タンパク質:精白していない全粒穀物
体重は落ち、血圧が戻り、血液生化学検査、コレステロール中性脂肪は正常になった。ヨガ、ウォーキング、庭仕事。食べ物と食べ方を変え、これまで経験したことのない特効薬のような効果を、心と体にもたらした。
不規則な食事時間と砂糖は内臓と細胞に負担をかけ、炎症を起こす。炎症は癌を悪化させる。
家庭菜園ではミミズコンポストでミネラル、ビタミン、フィトケミカルを含ませる。土から抜いてしまうと、野菜はすぐに栄養価を失う。
今日、私達はあらゆる好みと懐具合に応じて、驚くほど多彩な食品の選択肢がある。私たちの大部分は美食の海で溺れかけている。
 
ヒトマイクロバイオーム。
人体は一つの広大な生態系だ。それどころか、人体はむしろ多彩な生態系を持った一つの惑星なのだ。生態系の一つはセレンゲティとシベリアほど違い、それぞれに数多くの微生物が宿っている。
細胞の一つ一つに、少なくとも3個の細菌細胞が住んでいる。それは私たちの体の内外の至る所ーー皮膚、はい、膣、爪先、肘、耳、目、腸ーーにいる。わたしはかれらの故国だ。
※また、細菌一個につき5個ものウイルスがおり、細菌の数は菌類を10対1で凌ぐ
微生物は人間の持つ遺伝子レパートリーを増やしている。最近だけで200万個。ヒトゲノムにある2万のたんぱく質コード遺伝子の100倍。ウイルス、古細菌、菌類のゲノムを合わせると600万。このおかげで、人間は免疫、消化、神経系の健康に重要な何十種類もの必須栄養を吸収できる。
分類学的に言うと、50こ、細菌の門がある。人類の腸にそのなかの12門が生息。比較のためにあげると、地球植物のすべては12門に属する。動物の大多数は9門。人間をはじめ脊椎動物--魚類、両生類爬虫類、鳥類哺乳類はすべてで1門に入る。
大腸には何兆もの住人がいる。腸の最下部に住む顕微鏡サイズの生物が、地球そのものの目に見える生物多様性に匹敵するなどと誰がおもうだろう?
免疫系の80%はとくに大腸に関係している。
 
第9章
センメルイワイス反射
ハンガリーの医師センメルワイスは、1840年当時急進的な発想である手洗いを推奨した。感染症が蔓延し産婦が3分の1に確率で死亡した病院もあった。医師が誇らしげに血の付いた白衣を着て、手を洗わずに次々と患者を診たり検死解剖の後患者を見たりしていた。センメルワイスは、患者を診察する前に白衣を着替え、手をカルキであらうべきだと主張した。そして死亡率が90%低下したが彼の成果は医学会を激怒させた。病気の蔓延を衛生状態の悪さと結び付けたことで、医師を責めただけでなく病気は「悪い空気」から発生するという古代からの瘴気論--という主流の医学的知識にケンカを売ってしまったのだ。それが「どのようにして効くのか」センメルワイスは説明ができなかった。医師は自分たちのような紳士に対して手が汚いだのと良く言えたものだと怒った。
センメルワイスは病院を解雇され左遷される。新しい地でも病気を圧倒的に減らしたが、同僚は手を洗うことで病気の蔓延を防げるなどというばかばかしい認識を受け入れなかった。激しい批判が絶え間なく彼を傷つけ、重いうつ病を患った彼は精神病院で死んだ。先駆的な微生物学者たちが、人間の病気を起こすのは微生物であることを疑う余地なく証明し始めていたちょうどそのころに。
今日、旧来の通説やパラダイムに反する新しい知識への手の付けられない拒絶を、哲学者は「センメルワイス反射」と呼んでいる。
 
第10章
抗生物質はかつて奇跡の薬だった。しかし使えば使うほど細菌が耐性を付けて強くなってしまう。また別の抗生物質が必要になる。
細菌の寿命は20分。抗生物質を使えば仲間が周りで溶けていく中増殖する。生き残りは抗生物質から逃れられる形質を与える遺伝子を次世代に伝える。
過去抗生物質は過剰摂取され耐性菌増加につながった。しかし、より深刻な抗生物質の乱用が現在進行中だ。成長促進のために、健康な家畜に大量投与されている。全世界で使われる抗生物質の約90%が明らかな感染のない動物に与えられている。
抗生物質で人の病原体を殺そうとする過程で、自分のマイクロバイオームまで傷つけ、私たちは自分自身の防衛線を、長い時間をかけて壊してしまったのだ。
抗生物質はマウスの実験で、大腸内壁の細胞も壊す。細胞内部にある、ミトコンドリアにダメージを与えているのだ。大昔、ミトコンドリアは独立した細胞であったことを思い出してほしい。ミトコンドリアのルーツが細菌であることが原因で、ある種の抗生物質に弱点があるらしいのだ。
 
12
私たちの優秀な免疫系が、極度に衰えてきている。厳しいトレーニングと有益微生物の助けが無ければ私たちの免疫細胞と組織はぼんやりしてしまう。体内外が微生物で飽和してはじめて免疫系は活性化し、微生物が敵か味方かを見分けることを覚える。きれいすぎる環境、極度に殺菌された植物や水、抗生物質の繰り返しの服用、土屋自然との接触の少なさ、すべて私たちにとって不利益となる。微生物と免疫系の伝達バランスを妨害すると、炎症のバランスの割り当てもできない。
免疫系は微生物に頼って情報を得ているので、町内微生物層が飛鳥に陥れば、免疫細胞がうまく働かず、敵味方の識別をあやまる。駅の方があるかに大きい腸内細菌は、大体いつも私たちのために働いている。
 
肉の量も問題を起こすことがある。分解され切らない量消費すると、小腸は動物性たんぱく質を半消化のまま大腸に送り、腐敗する。すると、大腸の細胞に毒による打撃を与えられ、かく酸の取り込みを阻害して、大腸の為に必要なエネルギーを細胞から奪う。GALTが起こり、栄養不足に陥った細胞は仕事しなくなり、老廃物が溜まってほかの細胞の働きをじゃまする。いくつもの小さな問題が重なってやがて家は崩れ始める。大量の赤肉の未消化のたんぱく質は特に有害な副産物を生むらしい。慢性的にこの状態になった大腸はひどく傷つけられる。
他にも胆汁の残りが大腸に到達すると二次胆汁酸という極めて有害な化合物になる。大腸の細胞に毒を持ち、DNAを損傷し、細胞の異常な成長を引き起こし腫瘍になる可能性がある。それを洗い流すのが食物繊維、大量の複合糖質だ。
繊維を発酵させる細胞が優勢である限り、たんぱく質を腐敗される細菌が作り出した問題を解決してくれる。大釜の中全てが食物を得る。
大釜を毎日、発酵性の食物で満たし、自分にとっていいもので溢れかえらせること。一言で言えば、私たちがみんな、何を食べるかを考える時、自分が本当は何のために食べているのか、それは自分が食べたもので何をするのかを意識したほうがいいのではないかという事だ。
食生活を変えて町内の微生物ガーデニングを意識する
単純糖質--パン、クラッカー、ビール、ワイン
 
13
グリホサートはコンケン微生物層に影響し、植物が取り込む栄養を減らすことを証明した実験もある。また、家禽や牛の腸内生物相を、病原菌が有益細胞を抑えて増殖しいやすくすることもわかっている。市場に出回っている大豆にかなりの濃度のうりほさーとが残留している。「フード・ケミストリー2014年」
 
根と消化管。この二つは多くの点で並行宇宙だ。土壌、根、根圏を待てメタ生命活動とプロセスは、腸の粘膜内装と関連する免疫組織と鏡写しだ。腸内は受け入れた微生物がとてつもなく豊富な場所だ。消化管の細胞が町内微生物と相互作用し、今細胞は土壌微生物と取引をする。
私たちの歯は土壌中のデトリタス食動物と同じように働き、有機物を小さくし他の生物が分解を続けられるようにする。胃酸は土壌の菌類のさんのように機能し食物を吸収できる分子にまで分解。小腸は、水に溶けた養分を吸収するようにする。内部の絨毛が九州を大幅に向上させる。大腸の中では根圏のように、微生物が宿主にとってかかすことのできない代謝産物と物質を作っている。
小腸と大腸のj壁にある胚細胞は、厚い粘液層を作ってほかの細胞を保護し、内宮の内容物が動きやすくする。細菌が粘液の中で生息し、粘液を食べる。それは、植物が根圏に住む微生物の餌として今細胞の表面から放出する、糖質が豊富な滲出液に似ている。。人間の内なる土壌にっすむ最近の大群は、消化されなかった植物質や死んだ大腸細胞だけでなく、粘液も食べる。引き換えに、その代謝産物は大腸の栄養となり、その存在は病原体を抑制する。私たちの微生物のパートナーが、私たちが食べたものを材料にして有益な化合物や防御物質を作る様子は、根圏微生物相と根の相互作用とそっくりだ。
有機物を分解する土壌生物は、栄養が植物へと滞りなう流れるようにする。これは、大腸内の細菌が複合糖質を有益な化合物(SCFAのような)に帰るのを思わせる。いずれの場合も、植物性有機物に富む食事が、健康と繁栄に欠かせない重要な栄養をもたらす。いっぽう、単純糖質と単一の無機質肥料は成長を早めるが、植物や人間の健康の土台となる栄養をすべて供給するわけではない。
根は食物を求めて土の世界を突き進むが、人間は外部の環境を直接体内に取り込む。これは有害なものがある為きわめてリスクが高い。いずれの場所でも、微生物の集団が宿主の生存に欠かせない二つの要素ーー食物を手に入れる事と、敵から身を守る事を助けている。見返りに微生物は、望みうる最高の生息地である、常に食物が豊富で安全な空間を手に入れる。
人間は共生生物を体に住まわせてきた。内なる土壌に住むのと同じ種類の微生物は土壌中にもいて、植物の病気を抑えるのに役立っているものがいる。この事実が、農業と医療をどのように再構築するかの根本である――つまり、太古からの友の協力を仰ぐのだ。
 
14
私たちは土壌に与えたものの産物を収穫をしている。土壌或いは人体内に有益微生物を増やす事の、農業や医療における計り知れない価値がはっきりする。
農薬の乱用は抗生物質の乱用と似ている。
敵を飢えさせ味方に食べさせよ。敵を抑えてくれる見方を滅ぼすな。
長期的な思考によってっ短期的な行動を左右せよ。理屈では簡単だが、実行は相当厄介だ。信念を手放すのは難しい。それが親、広告代理店、社会全体によって強化っされたものである場合は特にそうだ。
細菌論を土台として組み立てた慣習が農地や体内に住む有益な微生物を弱らせたり死滅させたりしかねない事にも、いま、私たちは気づいている。殺菌の無差別的な仕様で有益な微生物群を激変させ空っぽの場所に有害な微生物を招く。
植物性食品が不足し抗菌物質を多く含む食事は、私たちの内なる土壌を脅かす。あまりに長きにわたり、私たちは生物相を科学的栄養と毒物に置き換えようとしてきた。
農業害虫の復活、土壌比翼度の低下、危機的レベルの抗生物質耐性菌の出現、寿命を縮める慢性疾患、根はア微生物生態系のかく乱でつながっている。人間は細菌との戦闘には勝てるかもしれないが、戦争に勝つことはできない。別のっ戦略が必要なのだ。
私たちは長い間、微生物の生態系に抱かれ、体内環境の管理を手伝わせるように微生物との関係を調整して生きてきた。これをにんしきすることが、人間、植物、動物の健康を実現する新しい計画の根本だ。私たちは、微生物生態系の住民同士の関係を、やっと解き明かし始めたばかりだ。
人工甘味料がマウスや人間ノブドウとの代謝を変えて、腸内細菌バランス異常を引き起こすことを新しい研究が証明した。人工甘味料は、佐藤によく似た点があるらしい。任円の微生物相は砂糖のように判断するらしい。大腸の細菌が、セトロニンを作れる。腸内細菌が、神経系と情報伝達しているだけでなく、感情の状態は腸内細菌とその代謝産物のスペクトルに影響されうる。
最近は人間の免疫系と情報伝達し、病原菌を追撃するために炎症を精密に配分し、有益な共生微生物を補充するのを助けている。
結局、視覚は能力だが、見方は技術であり続けるのだから。
ハッキリ言って、現代の農業と医療ーー人間の健康と福祉にとって重要な応用化学の二台領域ーーの中心にある観光は多くが完全に道をあやまっている。私たちは、植物と人間の健康を下支えする微生物群衆と、どう戦うかではなくどう協力するかを知る必要がある。
農業においてこれは、土壌をその本来のあり方、つまり生きているすべての生命の基礎として扱うという事だ。何を栽培するにしても肥料をやらなければならない。そして農地の土壌を肥沃に保つには、有機物を与えて土壌生物を繁殖させることだ。ほぼ同じ考えが、私たちの内なる土壌にも当てはまる。食べたものが養分となり私たちのマイクロバイオームの代謝を作り、それが今度は私たちの健康をーーすみからすみまで、善かれ悪しかれーー形作る。もちろん、食事を変える事では急性の病気はなおせないだろう。しかしそれは、慢性疾患を防ぎ総合的な健康を増進するために、人間が取れる唯一にして最も効果的な手段なのかもしれないのだ。自分のマイクロバイオーム、免疫系の生きている基礎を考えて食べる事。町内微生物相に複合糖質が十分届いていれば、健康が手に入るのだ。
※発酵糖質を食べないと腸内細菌には敵に回って腸の粘膜皮膜を食い荒らすものがいる。これは重大な問題を引き起こしかねない。
庭づくり、我が家の庭で果たした値は、もしかしたらあるかもしれない世界の縮図を見るようになったーー土に栄養を与えれば、土が私たちを養い続ける世界。体だけでなく心と精神も。
庭に向き合い、土を再生させる過程で、生命と健康の根本は微生物であることが分かった。どうすれば土地を回復させ、自分を癒せるか。
私たちは者に構えた環境悲観論者から、慎重な環境楽観主義者へと変わった。その為にはカルト宗教に入信する事も、自分探しの旅で世界中を回ることも必要なかった。私たちは裏口から外に出て、まわりの、足元の、自分の中の不思議を発掘したのだ。あたらしいせいめいがすこしずづ、そして喜悦ごとに私たちの目をとらえた。そして心の目を使うと、さrに遠く、現代科学が太鼓の現実と出会う目に見えない境界までが見えた。
多くの人は自然を、肉眼で見えるほど大きな植物や動物の事だと思っている。私たちもその傾向を手放していない。しかし心の目ではもっと多くの、以前は隠されていたものを見ている。私たちは一人ひとり独特の存在であっても、孤独であった事は無い。私たちの足元深く、そして私たちの体全体に、自然という大木の中の大木が生きた根を下ろしているのだ。自然は遠く人里離れた土地にあるのではない、それは想像以上に身近に、まさに私たちの中にあるのだ。
 
 
 
 
 
 

途中

-------------------------------------------------------------